pullup
は逆テレシネフィルタで、ハードテレシネや 24000/1001 fps プログレッシブや 30000/1001 fps プログレッシブの映像に対応している。未来フレームを参照するように設計されていてパターン周期が不定期でも正しく逆テレシネし、重複フレームは自動で間引く。片フィールド補間は行わないのでその部分の映像はなめらかにはならない。最後に出力フレームレートが偶数の時は、正しいフレームレートを指定する。
基本コマンド
日本で一般的な NTSC を 24000/1001 fps プログレッシブに変換する
ffplay -i input -vf pullup -r 24000/1001
公式ドキュメント:FFmpeg Filters Documentation :: pullup
オプション
変更できるオプションはいくつかあるが初期設定で重複フレームがなければ変更しない方が最善の結果になる。
- jl
左端を無視する設定。1ユニットあたり8ピクセル
範囲:0 – int_max[int]
規定値:1 - jr
右端を無視する設定。1ユニットあたり8ピクセル
範囲:0 – int_max[int]
規定値:1 - jt
上部を無視する設定。1ユニットあたり2ライン
範囲:0 – int_max[int]
規定値:4 - jb
下部を無視する設定。1ユニットあたり2ライン
範囲:0 – int_max[int]
規定値:4 - sb
処理の厳格さ
1 は重複フレームを減らすが、あまり動いていない映像の場合に重複フレームと判断して間引くかもしれない
-1 は処理を簡略がするがインターレースが残るかもしれない
範囲:-1 – 1[int]
規定値:0 - mp
メトリックチャンネルを指定する
輝度差分が少ない映像の場合には u, v を指定するといいかもしれない
範囲:0 – 2[int]
規定値:0- 0, l
輝度信号。規定値 - 1, u
青色成分の差分信号 - 2, v
赤色成分の差分信号
- 0, l